新人看護師の教育体制について
<目次>
・年間教育プログラム
・ローテーション研修
・フォローアップ研修
・看護部長からのメッセージ
年間目的
1.安全な看護ケアを身につけ実践することができる
2.看護師としての自覚を持ちチームの一員として活動することができる
新卒者年間教育プログラム
ローテーション研修
救急・急性期から回復期・慢性期・終末期まで幅広い医療を提供している当院では、幅広い分野の看護に触れることが可能です。そうした病院の特性を活かして、新人看護師はオリエンテーション・集合研修が終わった4月2週目から5月1週目までの間、複数の部署を経験する「ローテーション研修」を行なっています。
急性期病棟に始まり、救急室ではモニターを使った全身管理、手術室での看護師の役割、外来では採血等の処置技術の訓練、療養病棟では胃瘻の患者さんへの経管栄養注入を経験するなど、一つの部署だけでは学ぶことができないさまざまな経験をしてもらいます。
複数の部署で異なる看護師の役割を経験し、広い視野を持ってもらう。そして、ローテーション研修で新人看護師それぞれの特性を見て、5月半ばに本配属としています。
フォローアップ研修
各病棟・部署に配属された新人看護師たちには、入職後3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月とフォローアップ研修を行なっています。
社会人として働き始めたばかりの新人看護師にとって、研修や見学が多かった4〜5月が過ぎた入職3ヶ月目頃は一番しんどい時期だと言われています。医療の現場に出て、学校では教わっていない内容に触れる機会が多く、少しずつ受け持ち患者さんの数が増えたり、重症患者さんの担当になったりと、少しずつ負担が増えていきます。寝られない、食べられない、つらい・・・そういったメンタル的なフォローを目的に、ワンクッション置いて気持ちをリセットできるように、フォローアップ研修を用意しています。
6ヶ月フォローアップ研修では、病院の外に出てレクリエーションを含んだリフレッシュ研修を行い、普段病院の中では相談できないような悩みをお互いに話せる機会を作るようにしています。
看護部長からのメッセージ
一生懸命になれる1年生で、心に残る経験をしてほしい
看護師1年目の経験というのは、看護師にとってすごく大切です。私にも1年目で心に残る出来事がありました。
新卒入職した勤務先の病棟に、悪性腫瘍の22歳の大学生の患者さんがいらっしゃいました。いつもお見舞いにはお母様が来られていました。もう先が長くない我が子を見守るお母様に、21歳の私にはかけられる言葉が見つかりませんでした。その時の私は担当看護師ではなかったのですが、できることはただ毎日病室に行くだけでした。
後日、その患者さんがお亡くなりになった時に、お母様が私のことを担当看護師だと思ってくれていたことを知りました。なぜ私のことを担当看護師だと思ってくれていたのかは分かりませんが、その時のことがすごく心の中に残っています。振り返ると、私はとにかく一生懸命に、その患者さんのことを思い、毎日ケアにあたっていたのだと思います。
私は新人看護師の皆さんに、「本当に一生懸命になれるのは1年生の時だよ」といつも伝えています。看護師になって3年4年と経ってくると、そんなつもりはなくても技術や言葉でごまかすことができるようになってきます。1年目はまだ知識や技術がないからこそ「私に何ができるだろう?」と一生懸命に患者さんのことを思い、行動することができます。
心に残る経験を、1年目でたくさんしてもらいたいと願っています。
決して焦らず、毎日の積み重ねが成長につながる
看護師1年目は、まずは毎日元気よく出勤できるということを大事にしてもらいたいと思います。元気に毎日出勤できていれば、学びや経験は自然と積み重なっていきます。指導する側も、急いで仕事を覚えさせたり、早く一人前にアセスメントができるようにと教育を急ぐ必要はないと考えています。1年目のアセスメントは先輩看護師が責任を持ち、2年目から自分の言葉でアセスメントできるようになってくれれば良い。そのような考えで、看護部・病棟全体で新人看護師をサポートしていければと思います。
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